月刊『日本橋』 2025年10月号 No.558

 

特集 江戸の音曲

 

安藤優一郎 歴史学者

”蔦屋重三郎も浄瑠璃に関心があった”

泰平の世の江戸時代は、経済のみ ならず芸能文化も著しく発展を遂げ た時代である。歌舞伎に象徴される ように、華やかな歌舞音曲の世界へ の関心は高く、なかでも女性は踊り や長唄、三味線を習うことに熱心 だった。  これに目を付けたのが、江戸のメディア王・蔦屋重三郎である。重三 郎が出版界に進出した頃にあたる安 永六年(一七七七)にー(続きは本誌で!)

【今月の表紙】
水森亜土作「ズン!ズン!ズン! 街が踊るよ、日本橋♫」2025年制作

ズン!ズン!ズン!ぴーヒャララ〜! 祭りだワッショイッ!ぴーヒャララ〜!

江戸っ子スウィングで三越のライオンもステップ踏ん じゃうぞ! 太鼓とお囃子がひびく中央通り♫

日本橋の秋まつりはワクワクドキドキが詰まってるッ♡

【10月号】いよいよ開幕!  芝居小屋「日本橋座」初公演 ──三代目鳥羽屋三右衛門さんに聞く

”生まれも育ちも人形町。昭和38年(1963)、祖父・父ともに長唄の人間国
宝という鳥羽屋宗家に生まれ、物心ついた頃から稽古に励み、中学3年生、旧
新橋演舞場で歌舞伎の初舞台。50歳の時に、およそ300年空席となっていた「鳥
羽屋三右衛門」の名跡を継いだ。ー(続きは本誌で!)

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【10月号連載】シンボーの日々是好日 第308回

湯舟で手足を伸ばして、思いっきり 指を開いた手の甲を、何とはなしに見 ている何かヘンである。 左の手の甲だけが妙にどす黒い。 江戸時代の人が、旅仕度に使う「手甲」 というものがありますが、あの手甲 がおおっている部分が、妙にどす黒 く変色している。不気味です。ひき かえ、拳骨の頂点というか手指の第 一関節のあたりから指先までは、妙 に生っちろい。これは何か得体の知 れない奇病か!

(続きは本誌で!)