【5月号連載】土佐料理 祢保希

【最新号】月刊日本橋アーカイブ

ある時は縁起を担ぐ〈勝つ魚〉、またある時は食べると七十五日長生きすると信じられ、初物好きの江戸っ子たちを翻弄させた初鰹。縁起・迷信はさておき、一口食べた後に口の中に広がる初鰹ならではの清涼感は、平成の世、ここ祢保希でも健在だ。一本釣りで大海から引き抜かれた威勢のいい鰹だと言わんばかりの、生命力溢れる鮮やかな赤身。炭火で香りづけられたその身に、炒った粗塩がさらりと振られた瞬間、思わずゴクリとのどが鳴る。
つづきを読むnext